お金の問題

1.ローンを組むぞ!

 専門家でも今後の動向などわからないのに素人の私に何ができるものか...取り敢えず,調べたことをまとめて書いていきます.

 ローンを組むには,思いのほかお金がかかります.保証金や保険,担保の調査費なども自分で支払わなくてはなりません.大金を借りるのだから当たり前かも知れませんが,逆に言えば勿体ない気もします.自分の貯蓄分と返済可能な金額をよーく考えてみましょうね.

 住宅ローンはいろいろあります.ここで考えなくてはいけないのは,民間金融を使うか,住宅金融公庫を使うかという大きな問題があります.住宅金融公庫の借り入れは,建築に対してつくもので,土地のみの購入には該当しません.従って,土地のみの購入を先にする場合は,やはり銀行に借り入れをおこす必要があります.また,行政改革に伴って,住宅金融公庫は無くなると言われていますし,金利自体も実際に民間の金融会社(銀行ですね)の方が金利が安い場合もあります.一般には民間金融の低金利分は期間が短いと言う指摘もありますが,最近の動向では10年固定でも住宅金融公庫より安い金利が提示されます.つまり,単純に住宅金融公庫が良いという時代は終わったということです.その点を十分に考慮して銀行の窓口などで相談してみましょう!ただ,言えそうなことは民間金融はお金を貸してしまえば,住宅に関して厳しいチェックがされません.その点は,公庫の方が良いと考えます.

 覚えなくてはいけないことの第1は金利です.普通は年の利率が示されます.だから,2%の金利で100万円借りたとすれば,年間の金利は2万円です.で,ありゃ安いと思っては駄目ですよ.ここで,30年間借りたことを想定すると,60万円になっちゃうのでした.その次は,元金の返済方法です.一般には元利均等払いというのが多いようです.これは,支払額を一定にする返済方法です.民間金融ではこれしかやっていない場合も多いようです.元利均等と比較して,元金均等という返し方もあります.これは元金を一定に保って,その上に重ねた金利分を返していく方法です.この方法だと,金利が徐々に減りますので,始めた頃は厳しいけど,年々返済額が減じていきます.元金の返済率が元金均等の方が大きいので,初期のローン返済に余裕があれば,こちらの方が得であると言われています.実は私は500万円の返済をした場合,どのくらい得になるか試算しました.金利が違うので,ここでは示しませんが,エクセルシートとかで簡単に計算できますので,ご自分で試算をしてみるのが良いと思います.あと,もしもある時期に全額の返済を考えているならば,絶対に元金均等の返済がお徳です!

 さて,最近こんなデータを得ました.金融公庫の金利変動です.あまり遡っても仕方ないので,適当に最近分をピックアップしています.

実施年月日

基準金利

11年目以降の金利

H7.11.13

3.10

3.15

H8.4.8

3.35

3.40

H8.9.9

3.25

3.30

H9.4.1

3.10

4.00

H9.9.1

3.00

4.00

H10.4.8

2.75

4.00

H10.8.17

2.55

4.00

H10.10.16

2.00

4.00

H10.12.28

2.20

4.00

H11.4.26

2.40

4.00

H11.6.21

2.50

4.00

H11.7.21

2.60

4.00

H11.11.1

2.80

4.00

H12.2.7

2.75

4.00

H12.3.13

2.80

4.00

H12.4.10

2.85

4.00

H12.4.20

2.75

4.00

H12.9.25

2.80

4.00

H12.10.16

2.85

4.00

H12.10.30

2.80

4.00

H13.1.22

2.55

4.00

H13.4.5

2.45

3.45

H13.5.29

2.60

4.00

H13.6.6

2.55

4.00

H13.7.6

2.50

4.00

H13.8.28

2.60

4.00

H14.2.19

2.75

4.00

H14.4.5

2.70

4.00

H14.4.22

2.60

3.50

H14.7.10

2.55

3.50

H14.11.7

2.45

3.50

H14.11.15

2.40

3.50

H15.1.15

2.30

3.50

H15.3.3

2.20

3.50

H15.4.16

2.15

3.50

H15.4.21

2.10

3.50

H15.6.16

2.00

3.50

H15.9.2

2.30

3.50

H15.9.18

2.70

3.50

H15.9.22

2.55

3.50

H15.11.21

2.70

3.50

 この表を見ても,金利の変動を理解するのが如何に難しいか分かります.金利の最安値2.00になったのはH10.10から約2カ月間です.11年目以降の金利が4.00にほぼ固定されたのが平成9年度からのようです.あとは上がる一方と考えれば,4.00でも得な感じですが,今のところ4.00以上の金利に戻すというのは考えにくいですよね.なんとなくですが,今年の秋に向けてもう少し金利が下がるのではないかと想像しています.

 公庫の来年度予算はまた下がるそうです.財務省としては,完全にしぼってしまう考えのようです.おそらく機能だけ残して,採算の取れそうなところだけ,うまく独立組織にさせるという考えでしょう.ところで,2002年の11月からは,保証料が大幅アップされるそうです.これで,本当に公庫の貸し付けは減じるものと思えます.そもそも返せない人のために,保証料がアップするという原理は,何となく納得できませんね.このご時世,みんな苦しいのだ.

 金利は予想通り...いや予想以上に下がりました.平成15年の6月末で2.00まで一気に下がりました.これは,過去の最安値でもあります.小刻みに下げている現象は,おそらくそろそろ上がるかもしれないと思いながら,下がっていく現象に対応しているという雰囲気です.まあ,この辺が底かも知れません.しかし,既に借り入れてしまった私から見ると,ちょっと悔しいですね.ここのところ,銀行も同様な金利で(あるいはそれ以下)対抗しているので,下げ幅の大きいときは,銀行で借り入れてしまうというのも手かも知れません.

 さて,やはり2.0を最低にして,長期金利が上昇しました.低金利政策の枠組みの中では,2.0〜3.0がある意味のラインのように思えます.

 新型ローンの開始?!

 2003年の10月から住宅金融公庫独法化に伴い,新たなローンがでてきました.全国の民間金融機関やハウスメーカー73社で,住宅金融公庫がローンの債権を買い取り,新たに証券化して投資家に売るという仕組みで長期の資金調達が可能となったものです.これまでは,銀行では10年の固定が(あるいは,それ以下の固定)中心でしたので,最長35年と言うのは,まさに公庫の金利に迫る感じです.しかも,融資限度額が5000万円になっていて,繰り上げ返済手数料が無いなど,公庫以上に有利な点がみられます.公庫のローンとは組み合わせられないそうですが,公庫融資のデメリットが消えていれば,非常に良いかも知れません.ただし,金融機関によって仕組みが違うので,良く比較してから借入先を決める必要がありそうです.

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