クリスタルレッド(ビーシュリンプ)の繁殖日記

 

 

 これは,クリスタルレッドの繁殖を日付入りで日誌のようにまとめたものである.

最終更新日:1999.6.24

 初めてクリスタルレッドの存在を知ったのは,有名な井関さんのHPを見たときであった.その時は,単に1匹1500円の赤いエビの存在に驚きました.ビーシュリンプが好きだったこともあり,ショップに行くと,必ずエビの居る水槽を探します.比較的安いことで有名な”K”で,売っていることを知り,良く眺めていました.

 ステップ1 3匹のクリスタルレッドの繁殖

 Kで”きれいなクリスタルレッド”が入荷していた.いつもは,あまり匹数もいないし,赤に鮮明さが無いのですが,その日のは特にきれいに見えた.値段がはるが思わず購入した.3匹買うと3800円,1匹だと1500円なので,3匹を購入した.諸費税込みで3990円でした.2カ月経たないうちに繁殖に成功し,その数は2桁に殖えました.1998年夏にかけて減少してしまいました.
その時,わかったことは,
他のビーに比べてクリスタルレッドは1箇所に居る傾向が強く,近くをかき回すのは良くない.
ある程度の数を入れて,一気に殖やすのが良さそうだ.うまく行けば,購入後,1カ月で抱卵したクリスタルレッドが確認できる.
できれば,秋に購入し,冬にかけて繁殖させる.

 ステップ2 飼育開始

 1998年9月12日 知人のJさん経由で待望のクリスタルレッドを入手した.本当に質の良いクリスタルレッドを入手したかったために,前回購入したショップで買うより,なるべくブリーダーの鈴木さんに近い経路で購入することを決断した.計画ではクリスタルレッド20匹を購入しようと思っていたが,鈴木さんから送られてきたのはクリスタルレッド10匹に対して普通のビーシュリンプが10匹だった.これは,繁殖を前提にしていることを知り,鈴木さんの方でその様に判断してくれたようだ.つまり,良いクリスタルレッドをキープするためには質の良いビーシュリンプが必要ということであろう.これは,仕方ないか・・・.とか言いつつも,歓びを隠せない.待望のクリスタルレッドを10匹購入できた!!春購入後,繁殖した生き残りの2匹と一緒に90cm水槽に入れる予定だ.

 一宮でクリスタルレッドの入った袋を受け取り,保冷材を入れて発砲スチロールで運んだ.車を運転すること9時間以上.なんとか家について,クリスタルレッドを入れるはずの水槽を見ると,水温が28゜になっていた.ちょっと高すぎる...エアコンをつけて,蓋を開けた.そして,クリスタルレッドの入った袋を水槽に30分近く浮かべておいた.プラケースにエビ達を移して,様子を観察する.全部,元気だ.さすが,鈴木さんのところに居るエビ達は,以前,エビ太郎さんからビーシュリンプを頂いたときと同様に元気一杯泳ぎ回っている.良く見ていると「あれっ」変な虫までも泳いでいる.たぶん,クリスタルレッドの飼育水槽がオープン環境であり虫が入り込むような場所であるのだと思う.

 エアチューブを曲げて,水量を調整するいつもの方法で水合わせをした.約2時間かけて鈴木さんの水に,90cmの水を半分足したところで1匹ずつ90cmに移した.すべて,元気に泳いでいるようなので,これで寝ることにする.さすがに9時間に及ぶドライブは体に堪える・・・歳かも?!まだ,色は鮮明な赤からは程遠い気がした.

 明くる日には鮮明な赤のクリスタルレッドを見れると思っていたが,物陰に隠れてなかなか出てこない.約1週間は木の陰を探さないとクリスタルレッドを見ることが出来なかった.

 1998年9月27日〜10月8日まで出張だ.クリスタルレッドもその頃には姿を見せるようになり,水温も安定してきたので,餌やりを家内に任せて出掛けた.夏のビーシュリンプの大量減少は水温上昇が原因と思う.従って,今回はたぶん,大丈夫だろう.

 出張から帰ってきてすぐに抱卵したクリスタルレッドを見つけたが,その後,見失う.水換えのあと,脱卵したように思える.ビーシュリンプも数匹は抱卵しているが,まだ時々,水温が高いので隔離はしない.

 1998年10月13日〜10月20日またまた出張.今回は,イトミミズを入れて,10日間の留守用餌を入れて出掛けた.10月20日帰宅後,抱卵クリスタルレッドを確認した.水温も26゜程度である.今回は隔離を試みる.隔離にはスドーの産卵箱を使い,念のためエアレーションする.抱卵したクリスタルレッドは3匹.普通のビーシュリンプは2匹は抱卵している.経験的に隔離は5匹が限界と考えるが,今回,クリスタルレッド3匹,ビーシュリンプを1匹隔離した.水槽内はプレコの糞は相変わらず多いが,調子は良さそうで,餌をあげたら集まってきた.

 10月21日 隔離した抱卵エビ達は問題がなさそうだ.取り敢えず,プレコの餌の欠片を与えておいた.あまり残るようなら,餌を減らさなくてはならない.夜の冷え込みが厳しくなってきたので,今晩からヒーターをいれることにした.設定温度は24゜ライトがついているときは26゜くらいにはなっていると思う.

 10月25日 隔離している3匹は良好だ.24日の水換えでたぶんクリスタルレッド(抱卵していたやつ)が死んでしまったようだ.水換えにはもう少し注意が必要だ.たぶん,濁った水がクリスタルレッドには悪そうだ(経験的に言って).特に抱卵したエビは残らず隔離する方が良さそうだ.

 10月28日 隔離した3匹とも変わらない.留守だった日に抱卵したと考えると,現在,1週間から2週間.稚エビが見えるのはあと1〜2週間はかかりそうだ.待ち遠しい.

 10月31日 新たにもう一匹のクリスタルレッドが抱卵しているのを発見!!もう一つ隔離箱を用意して(ニッソーのやつ),隔離に踏み切る.水換えの時が怖いので,早めに処置していく.ビーも2匹抱卵していたので,一緒に入れておくことにした.隔離中のビーの一匹のお腹に卵が見あたらない.稚ビーも見あたらないので??もしかすると,無精卵だった可能性もあるし,現在,エアレーションをしているので,稚ビーが抜けてしまう可能性もある.今後,少し見届けてやるつもりだ.水槽内に稚ビーの存在を発見した.色が薄く鮮明に赤と言う感じでないので,たぶん普通のビーの子供であろう.やっと,稚ビーが見れるようになった.うれしい!!

 11月1日 今日は久しぶりに土浦駅近く(結構,あるかも・・・車なので)のT観賞魚に行った.これは,ドワーフシークリッドを探したかったからだ.なんと,クリスタルレッドが1200円で売っていた...seabass3さん情報の5匹3980円には遥かに及ばないが・・・,これから値崩れが起こっていくのだろうか??まあ,多くの人に知られていくことは大事なことだ.昨日の卵のないビーは本水槽に戻した.原因は不明だ.稚ビーも見えないので,生まなかったのかもしれない.いよいよ,今週あたりに赤いビーの子供が出てくると思う.楽しみだ.

 11月3日 水換え,稚ビーの存在も気にはなったが,底砂の掃除は欠かせない.思い切ってやってしまった.水道水の水温も下がってきたので心配が多くなってきた.隔離中のクリスタルレッドは良好である.

 11月8日 クリスタルレッドはまだ,卵を持っている.そろそろ生まれても良いころだと思うのだが・・・.もう少し様子を見るしかなさそうだ.

 11月9日 ビーシュリンプが1匹稚エビを生んだ.多少残っているようにも見えたが,産卵箱より出すことにした.クリスタルレッドはまだ生んでいないようだ.卵の色は透明に近くなり,見にくくなってきた.今週中には生むはずだが・・・.

 11月10日 クリスタルレッドの稚エビを確認した.予定の日数であった.一応,2匹の親エビを水槽に戻した(少し卵が付いていたかもしれないが).別のビーを隔離した.現在,クリスタルレッド2匹とビー3匹の隔離中ということになる.

 11月13日 もう1匹のクリスタルレッドが稚エビを生んだ.これを親水槽に戻した.スドーの産卵箱には後,ビーが1匹いるだけだ.ニッソーの産卵箱の親ビーが1匹落ちた.原因不明だが,ストレスの可能性もある.注意深く観察が必要だ.

 11月15日 約50%の水換え.やはり,水換えによって稚エビが出てしまうようだ.2,3匹は隔離箱に戻したが,全部は戻らない.両方の産卵箱に赤,黒が存在しているのが不思議だ.やはり赤のお母さんからも黒が,逆に黒のお母さんから赤が生まれているに違いない.いずれにしても,50匹近い稚ビーを確保できている.年越し以降が楽しみだ.

 11月23日 残りの1匹のクリスタルレッドが稚エビを生んだ.現在,普通のビーが2,3匹隔離中である.

 12月9日 また,新たにクリスタルレッドの抱卵を確認した.たくさん生まれたわりには,水槽が賑わっていない.原因の一つは,スドーの産卵箱から逃げ出した稚ビーたちがどこへ行ったのか良くわからない.何匹かは育っているが,思ったほどでは無い...

 4月16日 いよいよHPを開設したいので,日誌を見てみることにした.現状で,水槽内のクリスタルレッドが爆発的に繁殖したと言う雰囲気はない.産卵は何度と無く繰り返されているが・・・.まっ減って無いから良しとするか??

 5月26日 水槽内のクリスタルレッドが爆発的に繁殖したと言う雰囲気はないのを理由に,45センチ水槽を新たにたちあげた.外掛け式のフィルターと投げ込み式のフィルターの併用ということで,多少の不安は残るが,これからの季節を考えて,ライトはリフトして多少の暑さには強い設定にしてみた.砂は60センチから移し,流木も90センチから移す.水もほとんど60センチのものを使って,たち上げの速度を重視した.そして,ついにクリスタルレッドを90センチより移した.取り敢えず,10匹ほど・・・と言っても,90センチにもほとんど残っていないので,秋に買った分をキープしていたに過ぎないのかも知れない.
 流量は結構あるのが,濾過能力がどの程度かちょっと疑問だが,少なくとも,今まで以上に管理はしやすそうで,まめに水換えも可能だ.普通のビーも雌を2匹だけ入れておいた.頑張って,繁殖してくれれば良いが・・・.祈るような気持ちで,水槽を見ている今日この頃です.

 6月1日 45センチ水槽に移したクリスタルレッド及びビーシュリンプの抱卵エビ2匹は落ち着いたように見える.5月29日PHを測定すると7.8〜8.0くらいの値を示した.外掛け式のフィルターに問題がありそうだと判断し,もう一つの45センチに使っているフルーバルを持ってきた.ごめんね!トーマシー.
 抱卵シュリンプの子供たち(稚エビ)が見受けられるようになった.当然,お母さんは既に抱卵していない.10匹近くは確認できる.さらに,その中には明らかに赤いやつもいるようだ.やはりビーシュリンプも赤がお父さんなら赤いのが出てくるのだろう?現状では,子供たちを除けば雄はクリスタルレッドだけなので,今度のビーの子供がどの程度,赤と黒が出るか楽しみだ.取り敢えず,90センチにいるときよりも,観察がしやすく,新しい水槽の価値はそれだけでも十分だ.今後,黒の稚エビは早い段階で90センチに戻すつもりだ.

 6月8日 6月6日に水換え約半分を行った.水が落ち着いたようなので安心.ただ,餌はあまりあげなくても大丈夫みたいなので,週2〜3回プレコのタブレットを少しだけあげるようにした.と言うことで,たまには写真でもくっつけておきます.ちょっと色の鮮明でない個体ですね.

稚エビを産んだビーシュリンプが2匹ともまた抱卵したが,1匹は赤い卵,もう1匹は黒い卵のように見えます.一体,いつ受精するのかな?

 6月24日 朝,出勤前に,出張前の2/3水換えを行った.23日夜に測定したPHは8.0程度だった...やっぱり高いなー.水換え後は7.5くらいに下がっていたが,やっぱり高い気がする.クリスタルレッド自体は餌の食べも良いし,落ち着いている.水温も今のところ大丈夫だが,梅雨が明けたらちょっと心配!!あと気になるのは,貝の多さ.取っても取っても出てくるゾー!!
 クリスタルレッド自身の抱卵が認められない(ビーシュリンプはまだ抱卵している).何故だろう?コウノトリが運んできてくれるのを待つだけかなー?!取り敢えず45センチに移してからは観察がし易くなった.
 と言うことで,この日誌も8月以降続けられるかどうかは分かりませんが,祈るような気持ちで出張に行きます!

 

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